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葡萄畑の名前の由来

葡萄畑の名前の由来については、ドイツワインの場合、しばしば紹介されることがある。しかし残念なことに、いい加減な解釈によるものが少なくない。

 

例えばベルンカステラ-・ドクトールの近くにグラーベンGrabenという畑がある。ドイツ語にGrabという単語があって、それは『墓』という意味なのだけれど、実はそれとは関係がない。独和辞典をひけばすぐに『溝』『堀』といった意味が出てくるので、グラーベンは溝のようにくぼんだ地形に由来する名前と想像がつく。また、現代ドイツ語のみならず、ラテン語であったり中高ドイツ語など現在は使われていない言葉が畑名のもとになっていることも多く、この場合、辞書をひいただけではわからない。

 

幸いなことに、ドイツには畑の由来をきちんと史料で調べた本もある。ここではそうした文献もふまえて、一部を紹介する。

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